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理学療法の知識と基礎 病院・クリニック・介護施設の勤務を経て辿りついた思いです.

縦・横アーチ:偏平足            

扁平足とは?

後脛骨筋、長腓骨筋の弱化によって生じる
通常では、長腓骨筋で支持されている足の横アーチが平坦化し、同時に内側アーチが低下する


【内側縦アーチ



土踏まずを形成し、柔軟性があり歩行運動時の衝撃を緩衝している。
・第1中足骨、内側楔状骨、舟状骨、距骨、踵骨の5つで構成。舟状骨がアーチのかなめとなり、通常地面から15~18mm上方にある。

・後脛骨筋、前脛骨筋、長母趾屈筋および長趾屈筋、母趾外転筋、楔中足靭帯、楔舟靭帯、底側踵舟靭帯、骨間距踵靭帯でアーチを維持している。


正常な内側縦アーチでは足底腱膜の伸張で体重は分散される。



異常に低下した内側縦アーチでは、体重を適切に受容し分散できない
種々の外在筋と内在筋はアーチの支持の二次的力源として活動する




【外側縦アーチ】


・第5中足骨、立方骨、踵骨に3つで構成。踵骨前方突起がかなめとなる。

・長腓骨筋と短腓骨筋、小指外転筋、長足底靭帯でアーチを維持

・アーチの低下後脛骨筋への負荷増大疲労や痛み、シンスプリント・骨棘・筋膜と結合組織の炎症などの過用症候群につながる。



【横アーチ】

第1中足骨頭から第5中足骨頭まで及ぶ骨で構成。第2中足骨頭がかなめとなる。

・立方骨、内側・中間・外側楔状骨で構成される。中間楔状骨がかなめとなる。

・舟状骨と立方骨で構成される。

・母趾内転筋、長腓骨筋にてアーチを維持している。



偏平足障害の診断

裸足立位でのアライメントを観察
 内側縦アーチの低下、前足部外転、踵部外反の程度、Flexibility(可動性)もチェックする

Too many toes sign
:壁に向かって両脚立位をとらせ、後方中央から観察
健側と比較し、より多くの外側の足趾が観察されれば陽性


TPの筋力評価
底屈位での内返し動作を行う(前脛骨筋抑制のため、底屈位で)

Single heel raise test
:壁に手を置き、片脚つま先立ちを行う
つま先立ち不可で陽性、両側で比較をするとわかりやすい